昨日、文化遺産ガイドボランティア養成講座にて行っている、第2回文化遺産調査フィールドワークが実施されました。

 第1回目からの延長で、昨日は「つつみ跡」〜「東北門跡」までを踏査しています。

 

 皆さんの感受性に任せ、「気になるモノ」「興味のあるモノ」を探していくフィールドワーク。昨日も「堺」の文字が陰刻された境界石、現代の境界標、道々にある巨石、散策路の真ん中にある小動物のフン、山芋を掘るコツ、「方向感覚がなくなる」山道、基山中学校の学校林、市町村合併の話など、基山(きざん)にある事物としての文化遺産から、踏査の際、皆さんの口々に語られる「お話」の一つひとつが文化遺産そのもので、楽しく興味深い第2回文化遺産調査となりました。


R05文化遺産調査03 境界石でひとしきり「議論」

R05文化遺産調査02 ここかしこにある巨石

R05文化遺産調査05 現代の境界標

R05文化遺産調査01 小動物のフン

 

 次回、第3回は1028日(土)です。東北門跡から北ノ御門周辺を踏査する予定です。今度は何が「飛び出す」やら、とても楽しみです。

 

 参画された皆さま、お疲れ様でした。

 昨日、925日に、特別史跡基肄城跡にある大礎石群において、除草ならびに小樹木除去作業を、基山町教育委員会に申し出を行い、通常の維持管理行為内で行っています。


大礎石手入れ01 作業前01

大礎石手入れ02 作業前02

 

 午前8時から開始し、当初は木陰の中での作業でしたが、次第に日が差すようになる中、文化遺産ガイドボランティアメンバー8名で行いました。


大礎石手入れ03 作業の様子01

大礎石手入れ04 作業の様子02

 

 いよいよ秋の文化遺産ガイドシーズン到来で、今週29日の静岡県からのお客様をスタートに、来週は福岡県からの小学生をお迎えする予定となっています。

 

 また、除去した小樹木の一部は、1123日・来年の320日に開催予定の「特別史跡基肄城跡ハイキング」の際の道標サインとして再利用するため持ち帰り、少しでも有効活用を図りつつSDGs(12 つくる責任・つかう責任 15 緑の豊かさも守ろう 17 パートナーシップで目標を達成しよう)に近づければと思います。

 

 皆さんの口々に出た、自画自賛的ではありますが「大礎石群も喜んどるやろう!」という言葉は、日に照らされた大礎石群の姿から、本当に喜んで語りかけてくれるような、そんな気がいたしました。


大礎石手入れ05 作業終了!

 

 当日参画いただいた皆さま、本当にお疲れ様でした。

 そして、ありがとうございました。

 当会会員が所蔵されている配置売薬に関する資料の展示が、基山町立図書館エントランスにある「図書館ギャラリー」にて開催されています。


図書館展示 展示の様子

 

 江戸時代・対馬藩領であった基山で培われた配置売薬は、田代を中心として発展した「田代売薬」の流れをくみ、富山などの配置売薬と並ぶほど盛んに行われ、現在もその命脈をしっかり保ち続けています。

 

展示は、長崎街道沿いの木山口町にある西海製薬の薬袋や、鳥栖市基里の原薬房の薬袋など貴重な資料が解説とともに展示され、基山の地で育まれた「配置売薬」の歴史の一端を知ることができます。


図書館展示02

 

木山口町の歴史を語る(ガイドする)上で、貴重な資料であり、この貴重な個人所蔵資料を広く開示し、解説してくださった御所蔵者に心より深く感謝申し上げます。


会期は令和59月1日から930日の一ヶ月です。この機会に、是非ご覧ください。

 913日(水)、基山町教育委員会が進めている『特別史跡基肄城跡整備基本設計』策定にむけて、今後の基肄城跡整備への課題を現地で確認する取組の第2回目が行われました。


基肄城探索06 眺望点での議論の様子

 

基肄城跡がある基山(きざん)を舞台に活動を行っている6つの民間団体にお声がけがなされ、13日は前回同様当会、「基山の歴史と文化を語り継ぐ会」、「文化遺産ガイドボランティア養成講座」の皆さまに加え、30年以上の活動歴をお持ちの「基肄山歩会」、そして「オキナグサ保存会」の皆さまとともに、基肄城跡が持つ課題について現地を一日かけて巡り、課題を出し合いました。

 

 前回同様の課題の他に、通天洞や便益施設に関する文化遺産が持つ景観や保全の問題についても熱く議論が交わされています。


基肄城探索12 通天洞の上に設置された展望所

基肄城探索10 豪雨災害で壊れた散策路

 

また山頂にある展望所に置かれたサイン帳に記された「ここは何処なのか、どこを歩けばいいのか分からない。」といった切実なコメントに、「展望所に基肄城全体の地図が必要!」との気づきがありました。

 

2回にわたり実施された基肄城探索は、基山(きざん)を舞台に様々な活動を実践している団体が、皆で考えを出し合い実践案を考えるよい機会となりました。


基肄城探索08 「まとめ」確認の様子

 

 2回にわたる聞き取り内容を十二分に咀嚼し、官民連携で『特別史跡基肄城跡整備基本設計』が策定されることを願うとともに、できることを持ち寄り史跡の価値を損なわず、町民みなが保護(保存と活用)できる特別史跡基肄城跡に生まれ変わることを心より願います。

 

結びに、足早に巡る皆さまについて行くのがやっとという13日の基肄城探査でした。参画いただいた皆さま、お疲れ様でした。そして有意義なご意見を出していただき、ありがとうございました。

 98日(金)、基山町教育委員会が進めている『特別史跡基肄城跡整備基本設計』策定にむけて、今後の基肄城跡整備への課題を現地で確認する取組が行われました。


基肄城探索01 開始前の諸注意伝達

 

基肄城跡がある基山(きざん)を舞台に活動を行っている6つの民間団体にお声がけがなされ、8日は当会を中心に参画し、基肄城跡が持つ課題について現地を一日かけて巡り、課題を出し合いました。


基肄城探索02 探索の様子


 特に当会にひきつけて考えると、散策者むけの道標サインや文化財説明サインの不足をはじめ、文化遺産ガイドを行うにあたって様々な課題が見えてきています。


基肄城探索04 散策路を塞ぐ樹木


 全てを行政機関が背負うことは、膨大な整備費用が必要となります。

 各民間団体において何ができるのかを考え、協働で動くことを見出し実践することも必要ではないかと思います。


基肄城探索05 「午前」で見つけた課題の整理の様子

 

今月13日に第2回目が行われます。

 

基山(きざん)を舞台に様々な活動を実践している団体が、皆で考えを出し合い実践していくよい機会ではないでしょうか。

 

結びに、8日はやや涼しくなったとはいえ、基肄城跡を巡った後は、汗まみれになるほどでした。参画いただいた皆さま、お疲れ様でした。そして有意義なご意見を出していただき、ありがとうございました。