3月議会定例会で、令和3年度予算特別委員会が設置され、委員長を務めさせていただきました。

 下記に、議案審査の報告書の内容を報告書通り記載しております。
 長いのですが、まとめたものは次回の「基山町議会だより」に記載させていただきます。
 (表示されている金額は千円単位です 10千円は1万円ということになります)


 審査の方法は、施政運営方針、議案及び各種資料に基づいて審査を行いました。

 なお、施政運営方針、当初予算事業説明書、議案第10号、議案第13号、第15号に対する審査の経過は、次のとおりです。

 

 

1 令和3年度基山町施政運営方針


当初予算は「町民の皆さん全員が健康で、安心と安全を感じられるまちづくり」、「オール基山での基山町の積極的プロモーション活動の推進」、「公共工事の短中長期の計画等の検討」を三つの柱として取り組むとの説明を受けた。

  新型コロナウイルス感染症対策への取組として、近隣自治体では当初予算を増額するところも多い。前年度当初予算よりも減額予算となった理由を質したところ、本予算としては過去3番目に大きな予算額である。プラチナ社会政策室の設置による福祉関係の充実のほか、減災対策として個別事業の提案や、各区公民館への支援拡充など、コロナ禍ではあるが、これまで実行できなかった施策を総括的に盛り込むことができたとの説明を受けた。


  次に、「公共工事の短中長期の計画等の検討」について、その期間と具体的内容を質したところ、新たに設置する公共工事計画室では、公共施設等総合管理計画と併せ、道路の新設や改良、その他、公共工事の優先順位も含めて計画案を策定していくとの説明を受けた。

  また、これまで多世代交流センター憩の家、基山町合宿所、ジビエ解体処理施設などの建設において、補助金を理由に実施を前倒ししてきた。本来、総合計画に基づき年度計画を立てて行うべきではなかったか、公共工事についても公共施設等総合管理計画に沿って進めていくことが重要ではなかったか質したところ、今後は懸案である葬祭公園、若基小学校大規模改修工事、園部団地、下水道工事等にも取り組んでいく必要がある。議会に対しては計画性の確立と、丁寧な説明に努めたいとの説明を受けた。

  次に、施政運営方針において、教育方針に関する記載がなかった。

当委員会としては、コロナ禍における学校環境改善に最大限努めることと、令和4年度は教育方針についても盛り込むよう提案した。


 

2 令和3年度一般会計予算の概要


  当初予算に関して、どのような財政見通しを立てて編成していくのか質したところ、今後は新型コロナウイルス感染症の影響も考慮しながら中期的な財政計画を考えていきたいとの説明を受けた。

  当委員会としては、まず中長期財政計画を作成し、財政見通しについての全体像を示した上で予算概要の説明を行うよう提案した。


 

3 令和3年度当初予算事業説明書


(1)急傾斜地災害対策事業

   急傾斜地にある宅地及びその隣接地の所有者に対する補助であるが、急傾斜地の所有者と隣接する宅地の所有者が異なる場合の対応について質したところ、急傾斜地4346か所に対してカルテを作成したので、対象地域に訪問し説明を行う予定である。所有者が異なる場合は双方の合意に基づき、どちらが行っても補助対象となるとの説明を受けた。

   当委員会としては、今回は1,000千円の予算計上であるが、申請件数に応じ、補正を組むよう提案した。

 

(2)都市計画マスタープラン策定業務委託

   都市計画マスタープランの策定について質したところ、都市計画の最上位計画になるので、農地や環境の保全に配慮しつつ、利便性が高いことなど、基山町の魅力を生かした計画を立案し、町民や議会の意見を反映した計画となるよう努めていきたいとの説明を受けた。

   当委員会としては、都市計画の20年後を見据えた計画であるので、全体構想、地域別構想を含め、基山町の特性を生かした計画となるよう十分配慮するとともに、進捗状況については随時議会への説明を行うよう提案した。


(3)歴史的風致維持向上計画事業(定住促進課)

   宗教法人の建造物への補助について、問題がないか質したところ、基山町歴史的風致維持向上計画の中で25所を指定しているが、その中の一つである。国との協議において、当計画の認定を受けており、問題はないとの説明を受けた。


 

4 令和3年度一般会計予算事項別明細書

(歳入)

1款6項1目 入湯税 235千円

  入湯税の徴収方法及び廃止を含めた改善策を求めてきたが、改めて庁舎内で検討する必要があるのではないか質したところ、税の公平性を鑑みて、徴収方法を含め再度検討するとの説明を受けた。

 

13款1項2目1節 基山っ子みらい館交流スペース使用料 78千円

  物品の販売を行っているが、交流スペースという本来の使用目的として成果が上がっているのか質したところ、当初はカフェスペース等として、利用者による新たなコミュニティが生まれることを期待していたが、その後、新型コロナの影響でその場での飲食ができず当初の目的を達成できていなかった。今後については新型コロナの収束を見込みつつ、テーブル、椅子などを配置して、新たなコミュニティの形成を構築したいとの説明があった。

 

14款2項3目2節 社会資本整備総合交付金(街なみ環境整備) 42,765千円

  街なみ環境整備事業交付金の対象となる事業について質したところ、歴史的風致維持向上計画に基づくもので、本年度は九つの事業が対象になるとの説明を受けた。

  当委員会としては、この街なみ環境整備事業は10年間にわたって実施されるが、今後も事業の全体像が把握できるような説明を行っていくよう提案した。

 

16款1項2目 利子及び配当金 176千円

  資金運用に関して、昨年と同様の内容になっており、運用益も約170千円しか予算計上されていない。今後の資金運用の見通しについて質したところ、まずは資金の元本が損なわれることが無いように、安全性、確実性を確保することが重要と考えている。現在、国債の金利変動を利用した運用益が出しづらい状況である。引き続き債券市場を注視しつつ、効率的な運用を行っていくとの説明を受けた。

 

18款1項 基金繰入金 781,770千円

  基金の取り崩しによる厳しい財政運営状況であるが、財政調整基金が本年度の繰り入れにより、基金残高61,000千円に目減りしている。繰り入れた254,000千円については、年度末まで取り崩さずに財政運営を進めてほしいと思うが、今後の財政運営をどのように行っていくか質したところ、年度末の特別交付税ほか、諸々の交付金の確定を以て、極力基金へ戻したいと思っている。今後の財政運営については、歳出の抑制及び自主財源の確保等、これまでの指針どおり継続的に運営していきたいとの説明を受けた。

 当委員会としては、今後、財政調整基金を積み立てることについて、さらなる拡充に努めるよう提案した。

 

5 令和3年度下水道事業会計予算

下水道事業会計の令和3年度から令和12年度の事業計画及び中長期財政計画についての説明を受けた。主に宝満川浄化センターへ接続するための基山汚水ポンプ場建設工事の事業計画及び財政計画であるが、総額約4,000,000千円の概算事業費が示されている。

当委員会としては、現在、建設課で試算した計画となっているが、今後人口減少、上水道の使用量の減少などの大きな影響も予想される。事業予算の見通しが甘くならないよう、財政課と十分な調整を行うとともに、議会に対して適宜説明を行うよう提案した。

 

6 令和3年度基山町一般会計補正予算(第1号)

(歳出)

4款1項2目 予防費 100,937千円

  今後実施される新型コロナワクチン接種に関して、どのような手段で情報を発信するか質したところ、広報誌、ホームページを始め、コールセンターや通信端末などを活用し、発信していくとの説明を受けた。

  当委員会としては、医療関係者、高齢者からワクチン接種が始まる予定なので、分かりやすく、きめ細やかな情報発信に努めること、また、ワクチン接種の有無によって差別や偏見が起きないための啓発も行うよう提案した。

 

 最後に、今回の予算特別委員会運営に際し、近年、議案説明資料や事業説明書等の充実により審査が容易になった一方で、資料不足や事業説明内容が不十分なために答弁に時間を要し、審査に時間がかかった一面もあった。今後はタブレット端末の活用も進むことが予想され、資料の提供が容易になることも考えられる。執行部においては、今後、資料の内容と共に、提供の方法についても検討していくようお願いする。

 また、重要案件については、議会全員協議会、定例会、臨時会等を通じ、適宜情報を提供するよう提案する。





以上です。最後まで読んで頂いた方、ありがとうございました。

 





 3月1日に始まった定例会が19日に無事終了しました。

 令和2年度の補正予算等と令和3年度(新年度)の予算を審査する、長丁場の3月議会でした。

 一般質問も、自分の考えを盛り込み、行政に対して主張させていただきました。

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 今回、令和3年度の当初予算を審査する「予算特別委員会」の委員長を務めさせていただきました。慣れないことも多く、とても疲れましたが充実した定例会でした。

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 議案は 議案第1号~15号 諮問1号 2号 発議第1号 

 予算特別委員会では、松田町長の施政運営方針に基づき、令和3年度当初予算が審査されました。今回は「コロナワクチン接種の準備」に関する予算が議案第15号で追加され、早速、令和3年度補正予算も審査の対象に。
 
 当初予算   70億4千  641,000円
 補正予算    1億1千5,390,000円
 合計で、
 令和3年度は、71憶5千6,031,000円 のスタートになります。 

令和3年度の基山町施政運営は3つの柱を中心に実施事業の方針
 1.「町民皆さん全員が健康で、安心と安全を感じられるまちづくり」
  ・新たに「プラチナ社会政策室」を設置し、まず、ワクチン
   接種の推進室として稼働。並行して、一人暮らしの高齢者
   世帯対策と健康面の支援を充実させていく。
  ・地域に応じた防災対策の推進
  ・交通安全や防犯対策の強化
  ・地域公共交通のさらなる充実 など

 2.「オール基山での基山町の積極的プロモーション活動の推進」
  ・移住定住の促進
  ・子育て支援
  ・自然や歴史、地域資源を生かした体験型観光の推進 など

 3.「公共工事の短中長期の計画等の検討」
  ・「公共工事計画室」の設置による公共工事の優先順位の明確化
・行政と町民、行政と関係団体の役割分担の明確化
  ・環境対策(環境基本計画の策定) など

 議案は全て決議 採択されました。

 予算特別委員会の全文は、次の投稿でご紹介します。


 基山町では、町の魅力や課題を学び、情報の発信や解決策を実践する人材の育成を図るために「きやま人づくり大学」を開校しています。

 

 今日は8時限目 最終講義です。


 最後の講義になるので、冒頭、学長である町長がご挨拶。



 さて、これから講義が始まります。


 テーマ  あの人の話が聞きたい! ~児童養護施設 洗心寮の取組みについて~


 今回の講師は、児童養護施設「洗心寮」 施設長の 調 淨信 先生



 まず、施設の紹介や活動内容の紹介。


 続いて、子どもの貧困についてのお話。

7人に1人の子どもが貧困


 子どものぎゃくたいや体罰について


 なぜ体罰が起きるのか。

 ・体罰肯定感

 ・自己の欲求の優先傾向

 ・子育てに対する自信喪失

 ・子どもからの被害の認知

 ・子育てに対する疲労・疲弊感

 ・子育てへの完璧志向性

 ・子どもに対する嫌悪感・拒否感


 山梨県立大学人間福祉学部 西澤哲教授

 

 子育て中に誰でも一度は感じる思いです。

 大切なのは、育児不安・育児困難を抱えた時に、

 周りがサポートできるかどうか。


 本人が弱いのではなく、支える周りの力が弱いのです・・・っということだそうです。

 

 大切な気づきです。


 Googleで「夫」という文字で検索すると・・・



 こんな言葉が関連キーワードが出てくるそうです。びっくり!


 まあ、体罰は父親に限った訳ではありませんが、やはりもう少し奥様には優しく、子育てにも係わった方がよさそうです。



 他にもオレンジリボン(子どものぎゃくたい防止)活動や、沢山の気付きをいただきました。


 

 今は社会的養護から社会的養育に移行していってるそうです。



 今回も有意義な講義でした。


 調先生、ありがとうございました。


 児童養護施設 洗心寮|あさがおレオクラブ|佐賀県三養基郡 (wago.or.jp)


 全国児童養護施設総合寄付サイト|一般財団法人 日本児童養護施設財団 (leavehome.org)


 オレンジリボン運動 - 子どもぎゃく待防止 (orangeribbon.jp)

 

 

 第18回キッズミュージカルTOSU公演

 「桜の下になにかいる!!」を観てきました。


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 物語は、ひとりの女の子が住む鳥栖市の家族のところに、基山町に住んでいる4人のいとこが訪ねるところから始まり、みんなで弥生祭りに行くが・・・。



 小学2年生から中学3年生までの出演者で構成された物語ですが、子どもとは思えない躍りと演技力と歌唱力。


 音楽や照明も相まって、素晴らしいミュージカルで、感動しました。


 コロナ禍で、いろんな公演が中止されてきましたが、最近少しずつ開催されるようになってきましたね。


 子どもたちにも思い出深い記憶になるでしょう。


 キッズミュージカル鳥栖オフィシャルホームページ (kmtosu.jp)




 胎児の出生前診断で、遺伝子に異常が認められないか、出生前に診断を行う遺伝子学的検査が最近普及してきています。

 出生前診断は、優生学的な問題があることから生命倫理学的な問題があるとする意見があります。医学の発達とともに、検査の精度が高まり出産前に胎児異常を発見できるケースが増えました。治療できる胎児異常については手術などで対応できるケースも増えていますが、根治的な治療が出来ない21トリソミー(ダウン症)、18トリソミー、13トリソミーの場合は、事前に診断された9割の妊婦が人工妊娠中絶を選択しています。日本では1990年代に母体血清マーカー検査が急激に広まった際に、原則として妊婦には積極的に勧めたりしないようにとする声明を日本産婦人科学会が発表しています。(ウィキペディア(Wikipedia)より

 一般的な出生前診断で、男の子か女の子か、判別することはよくありますね。胎児の健全な成長に関する出生前診断は大切なことですが、前述の通り根治的な治療が出来ない場合は、事前に診断された9割の妊婦が人工妊娠中絶を選択しています。お気持ちは分からないわけでもありませんが、母体血清マーカー検査の結果が全て正しいわけではありません。健康なお子さんかもしれないのに、中絶して大切な命が生まれてこないことも考えられるのです。

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 また、現在でも何らかの障がいを持って生まれるお子さんは相当数います。遺伝子検査が増えてくると、そういうお子さん達が成長期に「ねぇパパママ、僕(わたし)って生まれてこなかった方が良かった命なの?」と、これからの社会の中で悩むことも増える可能性があります。


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 今日は、私も所属する某団体のZOOM会議があり、そこに産婦人科医の先生を招いて意見交換を行いました。
また、今年の7月には都内でシンポジウムも開催する予定です。

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 医療の進歩これからも進んでいくのでしょうが、これまで、そしてこれからも障がいをもって生まれてきた子ども達が、安心して暮らせる社会環境をどう構築していくかが大切だと思います。微力ながら私もそのことも考え続け、できることを実行したいと思っています。