キーワード:基山町消防団 解除

 議会の総務文教常任委員会が開催されました。

 

 今回は、基山町消防団の部長会の方々との意見交換です。

 

 当委員会委員と議長及び、消防団長、副団長、消防委員、本部長はじめとする各部長、女性部長、総務企画課課長など、約25名ほどの方に参加して頂きました。


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消防団の部長会前に開催させていただきました


 


今回取り上げた主な案件は、以下の3つ。

 

1.消防団員の新規入団者の減少について

2.分団数の再編成について

3.消防車格納庫の管理主体について

 

 


1.消防団員の新規入団者の減少について

 

 まず、各部数と団員構成は下記の通りです。

 

名称

実員数

担当区域

本団

3

本部

10

基山町全域

1

31

3区、8区、9区、12

2

16

1区、11

3

21

2

4

15

4

5

16

6区(9部の担当区域外)

7

19

7

8

23

5区、10区、13

9

19

6区の内白坂上・中・下、桜町、末広、けやき台全域

女性部

17

基山町全域

合計

189
(条例定数197人)



条例定数197人に対して、団員数189人。

 

「な~んだ、そこそこいるじゃないか」と思われるような数字ですが、

 

平成17年度から令和2年度の年齢構成をご覧ください。


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 25歳~34歳までがどんどん減って、逆に35~39歳と45歳以上が増えてきています。

 

 私達の時代(約18年前)は、消防団員の卒業(退団)は慣例で35歳くらいでした。それが少しずつ伸び、40歳くらいまでで退団される方が多いのでしょう(4044歳が少ないのはその理由の一つです)。

 

 新規入団者がなかなか確保できず、辞めづらい状況になり卒業年齢が上昇していってるものと推測できます。

 

 また、町外で働かれている方も多いので、昼間の火災時に出動可能な団員も限られてきます。


 

 この対策として、「一旦退団したけれども日中は町内で働いている」という方にお願いして復帰してもらう「支援団員制度」が平成28年に始まりました。

 

 そのような理由から、45歳以上の団員数も増えてきています。


 

 もう一つの理由は、個人情報保護法により対象年齢の方がどこにお住まいかわかりにくくなりました。

 

 以前、私のブログでも新入団員募集のご案内をさせていただきましたが、やはり直接本人にお願いしに伺わないと、なかなか入団して頂くことは難しいそうです。


 

 今回、各部長から、そのような意見も色々とあがっていました。また、くじ引きなどで無理に入団させても長くは続かない事例も紹介されました。

 

 他にも、「そもそも対象者がその地域に住んでいない」「いても仕事上、地元におらず消防団活動ができなければ幽霊団員を増やすだけだ。負担軽減にはならない」などの意見もあがっていました。

 

 議員としても、何とかしなければならない喫緊の課題だとは思いますが、対象者への強制力もないし、本来消防団員とは自主的に活動するボランティア組織のようなもの。地元区長さんと協力して、団員とお願いに回るくらいしかできないのが現状です。

 

 あとは、町と協力して住民台帳の閲覧を許可してもらうことも必要かもしれません。


 「いったん入団すると、いつ退団できるかわからないから入らない」という悪循環は作りたくないと思います。

 

 意見は頂いても、その場ではなかなかいい結論が出せない状況でした。


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右から消防団長、消防委員長、副団長 


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女性消防員は各行政区から1人で、17人で構成されています


 

2.分団数の再編成

 

 前述のことを踏まえ、「ならば、1部から9部までの分団数を編成し直し、団員数を減らす」ということも考えられますが、これまで地域に根付いて活動をしてきた伝統ある各分団。これもそう簡単には結論がなかなか見出せません。

 

 それに、分団数を減らしても、新規入団者の減少という抜本的な問題解決にはなりません。


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委員会を進行する委員長(右)と意見を記録する副委員長(左) 



 

3.消防格納庫の管理主体

 

 現在、各分団の消防格納庫の維持管理の主体はそれぞれの管轄行政区に任されています。


 仮に格納庫の建て替えを行う場合は、町の補助金上限400万円以外は地域住民が負担しなければならないということです。

 

 県内他自治体のほとんどでは、町の所有物として町が管理及び、建て替えは全額負担が通例です。

 

 ただ、基山町の財政規模で8カ所の格納庫の建て替えなどの維持管理を町が行うのは負担が大きいという一面もあります。


 町が管理する体制を作るのであれば5つの分団程度に縮小せざるを得ない、と町長は言われています。「2.分団数の再編成」も併せて考える必要があります。



 

 最後に当委員会(議員)に対して、消防委員の方から、「団員確保も含め、町と十分協議して問題解決に取り組んでほしい」というご意見もいただきました。

 

 短い時間でしたが、当事者の方々から貴重なご意見をいただくことができました。ありがとうございます。

 

 改めて、町民のみなさま方にも消防団員確保へのご協力をお願い致します。

 


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