「草莽」とは、草深い様という意味があり、中国の戦国時代に生きた孟子の書に出てくる用語で、「在野曰草莽之臣」と記されています。この詩の意味は、「田舎(在野)にあって国に仕えない者」を指しています。
 創作劇の時代設定である明治維新の頃、この「草莽」を使い人々を鼓舞した思想に「草莽崛起論(そうもうくっきろん)」という考えがありました。長州藩士であり思想家であった吉田松陰が表したもので、「欧米列強に立ち向かうには、藩や武士という枠にとらわれず、国の人々ひとり一人が立ち上がり、国のことを考え行動すべきである。」という考えで、「藩や武士の枠にとらわれない」民という意味で「草莽」を用いています。 
 封建主義社会から資本主義社会へ動く激動の中、国の行く末を考え、原動力となり官位も地位も無く躍動した、まさに草莽の民が今回の創作劇の主役たちなのです。

※この考えに刺激を受け、立ち上がった人物がいました。
 詳しくは、当会のブログにて解説しています。併せてご覧ください。
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2018年06月14日更新
キーワード: 創作劇を知る