今年は小論文で受験した生徒が二人いたので、教える方も難しかったですが、発見もありました。野菜を手軽に摂る方法として「スムージー」というのは今どきの子の発想ですよね。オリンピックのマラソンの対策として「新たに春季オリンピックを開催する」というアイディアは結構現実的でいいと思いました。小論文としての評価はアイディアそのものより、それをいかにうまく表現するかが勝負だとは思うのですが、発想が面白いと採点する人も楽しいと思います。
 普通のテストが必要な知識を正確に素早く取り出すことが要求されるのに対し、小論文だと持っている知識や経験のありったけを絞り出さされる感じがします。家事に例えるなら、普通のテストが日々の炊事・洗濯で、小論文は大掃除や引っ越しになるでしょうか。中高生だと知識や経験の総量が少ないので、大掃除が簡単に終わりすぎて、なかなか字数が埋まらないことが多いようです。いろいろ頭をひねった結果、記憶の引き出しを整理する効果もありそうで、生徒にはいい経験になったのではないかと思います。
 小論文の書き方として、回答を書く前にメモや下書きを書いた方がいいかどうかは意見が分かれるところのようです。もちろん、生徒の特性や論文の内容にもよりますが、一応ざっと少し長めの下書を書いて、縮めながら清書するというのが、私はやりやすいと思います。
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